Meta社の新動画編集アプリ「Edits」が “これから来る” 理由

 「Instagram(インスタグラム)」を運営するアメリカのMeta社からInstagramに特化した動画編集アプリが間もなくリリースされます。
 (動画編集に限らない総合的なクリエイティブツールという話もあります)

 その名は「Edits」

 現在、スマホで多くのユーザーが使用する動画編集ソフト「CapCut」に匹敵するか、それを凌駕する性能を持つと期待されています。

 というのも、まだ筆者も触ったことがなく、2025/3/13のリリースなのです。

 同社のInstagramと同じく基本無料と言うことですが、無料でも透かし文字が生成した動画に入らないように出来るなど、有料機能を使いたくなるCapCutに対して、優勢なのは間違いなさそうです。

Edits誕生の背景

 背景としては、アメリカで中国のByteDance社が運営するアプリ「TikTok」が使用禁止になる影響で、同社の提供するCapCutについても、2025/1/19に配信、運用が停止されたことが関係しています。
 これは、2024/4にバイデン大統領(当時)が署名した「外国の敵対者が管理するアプリケーションからアメリカ人を保護する法律(PAFCA)」によるものですが、当然アメリカにも多くのTikTok、CapCutユーザーはいましたから、大混乱なわけです。

【参照URL】About availability of TikTok and ByteDance Ltd. apps in the United States – Apple Support
https://support.apple.com/en-us/121596

 早急にCapCutに代わるアプリが必要であり、それがEditsであると言われています。

~CapCutとの違いから見える、動画集客の未来~


はじめに:「動画なんて難しそう」と思っていませんか?

 「動画編集は時間もスキルも必要」「うちは小さな店だから関係ない」――
 そんなふうに考えて、動画を活用できていない小規模事業主様は少なくありません。

 しかし、動画は今やWebサイトに次ぐ集客ツールとなりつつあります。
 特にInstagramのリール投稿やストーリーズは、写真よりも視覚的な訴求力が高く、商品やサービスの魅力を「伝えきる」には欠かせない存在です。

 では、動画制作のハードルをどう下げるか
 その答えが、Meta社の新アプリ「Edits」です。


仮説:「動画編集はCapCutで十分」?

 多くの方はこう考えています。
 「動画編集アプリなら、もうCapCutがあるし十分では?」と。

 実際、CapCutは素晴らしいアプリです。
 特にTikTokに親和性が高く、テンプレートを選ぶだけでサクサク動画が作れます。
 操作も簡単で、動画編集初心者でも安心して使えます。
 日本では違法なアプリでもありませんし、TikTokと共に非常に親しまれています。

 しかし、あえて問い直します。
 「それで、あなたのビジネスは他と差別化できていますか?」


反証:テンプレ頼みでは「同じような動画」になる時代へ

 CapCutは手軽ですが、テンプレート依存の動画が多く、結果として「どの店も似たような動画」に見えるリスクがあります。

 特に飲食業の場合
 「ランチプレートを撮って、音楽をつけて、流行のエフェクトをかけて…」という動画が溢れている状況です。

 そうなると、
 「あれ?どのお店だっけ?」
 という“記憶に残らない動画”になりがちです。


解決策:「Edits」が差別化を実現する4つの理由

1. AI自動編集で、初心者でもオリジナル感を出せる

 Editsの最大の特徴は、AIによる動画自動編集機能です。
 撮影した動画素材をアプリに読み込むだけで、BGMのリズムに合わせてカットが最適化され、余計な部分を削ぎ落としてくれます。

「時間がない」「センスに自信がない」
 そんな方でも、自然な動画構成とリズム感のある映像が作れます。

✅ 飲食店の事例

・店内風景、料理、スタッフの笑顔を数秒ずつ撮影
・AIが自動でシーンを組み合わせ、料理にフォーカスした仕上がり
・ナチュラルで温かみのある編集になり、「うちの店らしさ」を引き出す


2. Instagramとの相性が抜群

 Meta社が開発した「Edits」は、Instagramとの連携機能がスムーズです。
 編集が終わった動画を、そのままInstagramのリールやストーリーズに投稿でき、フォーマットや解像度を自動最適化してくれます。

▶ CapCutでもInstagram投稿は可能ですが、
 「TikTok寄り」のデザインやエフェクトが多く、
 Instagramでは「やりすぎ感」や「違和感」を持たれることもしばしば。

✅ 飲食店の事例

・「Edits」で仕上げた動画をリールに投稿
・料理のシズル感が伝わるナチュラルなフィルター
・ターゲット層(20~40代女性)に受け入れられる雰囲気が作りやすい
 → フォロワーの反応がアップし、リーチが伸びた


3. 1080p高画質を無料で書き出し可能(CapCutでは有料化された機能が無料で)

 ここが、実はEditsの大きなアドバンテージです。

 CapCutは以前、1080pでの書き出しが無料でできましたが、現在は高画質書き出し(特に1080p以上)は有料プラン限定になっています。
 加えて、一部の人気テンプレートや高度なフィルターも有料になり、「気づけば課金しないと理想の動画が作れない」というケースも増えています。

 一方、Editsでは1080pフルHDでの動画書き出しが標準機能として無料で提供されています。
 さらに、AIによる自動編集やエフェクトも基本無料で使えるため、「コストをかけずにクオリティを保つ」ことが可能です。

✅ 飲食店の事例

・スマホで撮った料理動画も、1080pなら鮮やかさや質感がきちんと伝わる
「写真よりおいしそう!」と言われて来店につながるケースが発生
・有料オプションに頼らず、無料で高品質な動画を作り続けられるのは大きな安心感


4. コストゼロで「試せる」未来の動画編集ツール

 EditsはMeta社が今後Instagram戦略の中核として育てていくアプリです。
 そのため、現時点では多くの高度機能を無料で提供し、ユーザー獲得を優先しています。
 「今、Editsを試すことができる」ということは、将来的に有料化や機能拡張が進んだとき、すでに使いこなしている先行者になれるということでもあります。


なぜ、今「Edits」なのか?

Meta社のアプリはInstagramと一体で進化する

 Instagramは今後も動画コンテンツ重視の方向性を打ち出しています。
 その動きに合わせて、Editsもどんどん機能拡張・アップデートが進むでしょう。

 CapCutがTikTokを中心とした“ショート動画市場”のツールであるのに対し、
 EditsはInstagramやFacebookを軸にした“ブランド発信”に特化しつつあるのです。

▶ そして、今のうちは多くの機能が無料で提供されている
 → 「無料でここまでできるなら、使わない理由がない」と言えるタイミング


小規模事業主こそ、動画は「次の集客戦略」

Webサイトがない=情報発信の場が少ない

 そんな現状を、Instagram×動画で補完できる時代です。

 Editsなら、「動画はハードルが高い」という小規模事業主の声に応え、誰でも・すぐに・それっぽいだけでなく、自分たちらしい動画を作れるツールです。


まとめ:「これから来るツール」を、今から使い始めよう

 動画は「作る人」と「見る人」が一気に増えています。
 その中で、「Edits」をいち早く取り入れた小規模事業者は、他との差別化ができる「発信力」を手に入れられるはずです。

難しそう? → AIがサポート
SNS投稿まで面倒? → Instagramとスムーズ連携
コストが不安? → CapCutで有料化された機能が、Editsなら無料
他と同じは嫌? → 自分の世界観を出せる自由度

Meta社の「Edits」は、これから来ます。

そのとき、あなたのお店はすでに使いこなしている側に立っているでしょうか?

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