Webサイト制作にWordPressを使うメリット・デメリット

1. WordPressとは?

 WordPressは、世界中で広く利用されているWebサイト制作ツールの一つです。
 特にプログラミングの知識がなくても、コードを書く必要がないため、比較的簡単に本格的なWebサイトを作成できます。
 小規模事業主にとって魅力的な選択肢となります。

2. WordPressを使うメリット

(1) コストを抑えながら本格的なサイトを作れる

 Web制作を専門業者に依頼すると、初期費用だけで数十万円かかることも珍しくありません。
 一方、WordPressを利用すれば、Webサイトとしての基本的な機能は無料で使うことができますし、サーバー代とドメイン代だけで運用が可能です。

(2) レスポンシブデザインでスマホ対応が容易

 近年、インターネットの利用者の大半がスマートフォンを使用しています。
 WordPressのテーマ(デザインテンプレート)の多くは、最初からレスポンシブデザインに対応しており、パソコン・タブレット・スマートフォンのどの画面サイズでも最適な表示が可能です。

(3) SEO対策がしやすい

 WordPressには、Googleなどの検索エンジンで上位表示されやすくなる「SEO対策」に役立つ機能が多数備わっています。
 特に「Yoast SEO」や「All in One SEO Pack」といったプラグインを活用することで、専門知識がなくてもSEOに強いサイトを作ることが可能です。

(4) 豊富なプラグインで拡張性が高い

 WordPressには、機能を追加できる「プラグイン」が豊富に用意されています。
 例えば、問い合わせフォームの設置、予約システムの導入、SNSとの連携など、さまざまなカスタマイズが可能です。

3. WordPressのデメリットと保守の難しさ

(1) 自分でもできるが、時間と手間がかかる

 「WordPressは簡単に使える」と言われることが多いですが、運用していくには定期的なメンテナンスが必要です。

  • テーマやプラグインの更新:古いバージョンを使い続けると、セキュリティリスクが高まる
  • バックアップの取得:万が一のトラブルに備え、定期的なバックアップが必要
  • デザインや機能の修正:事業の成長に合わせてサイトの更新が必要

 これらの作業は決して難しくはありませんが、「本業と並行して対応するのは負担が大きい」というのが実際のところです。

(2) アップデート管理の重要性

 WordPressは定期的にアップデートが行われますが、更新を怠ると以下のような問題が発生します。

  • セキュリティリスクの増大:古いバージョンのまま放置すると、ハッキングの標的になりやすい
  • サイトの表示崩れや機能停止:プラグインやテーマの互換性が取れず、サイトが正常に動作しなくなる可能性がある
(3) セキュリティリスクと対策

 WordPressは利用者が多い分、攻撃のターゲットになりやすい側面があります。
 特に、

  • 強力なパスワードの設定
  • 不要なプラグインの削除
  • セキュリティ対策プラグインの導入(例:Wordfence Security、iThemes Security)

 といった基本的なセキュリティ対策をしっかり行うことが重要です。

4. 結論:WordPressは便利だが、運用を見据えた選択が必要

 WordPressは、小規模事業主にとって「低コストで高機能なWebサイトを作れる」大きなメリットがあります。
 しかし、運用には手間と時間がかかるため、「本当に自分だけで管理できる範囲なのか」を考えた上で導入することが重要です。

  • 自分で運用する場合:時間と手間をかける覚悟が必要
  • 外部に依頼する場合:コストはかかるが、安心して運用できる

 どちらを選ぶにせよ、「作っただけで放置しない」ことが成功のカギです。
 WordPressを活用しながら、効果的なWebサイト運用を行いましょう。

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