Google I/O 2025
米国カリフォルニアで現知時間10/20~10/21の期間で行われたGoogleの年次開発者会議『Google I/O 2025』で衝撃の発表がされました。
以前にも触れていたGoogleの『AI Mode』です。
これにより、従来のGoogle検索が大きく変わる可能性が高いです。

『Google I/O 2025』では、その他にも様々な発表がありましたが、今回は日経新聞でも取り上げられた『AI Mode』について触れていきます。
参考記事:日本経済新聞|『Google、脱「ググる」に自らカジ AI使った検索サービス無料で』
参考記事:Google I/O 2025
変わる検索体験
やはり昨今のChatGPTなどのAIツールの進化は目覚ましく、特にOpenAIのChatGPTは、驚異的な利用者の増加を果たしました。
かくいう筆者も最近はGoogle検索、いわゆるググることが少なくなり、PerplexityのAI検索を用いる頻度が増しております。
Web検索業界の覇者たるGoogleですが、「その地位をAI検索によって脅かされている?」という解釈で概ね間違っていないのかもしれません。
そうでなければ、広告収入を取りづらくなるAI検索に舵を切るなどあり得ないと思います。
企業理念でもあるユーザーの利便性を追求する姿勢からかもしれませんが、『AI Mode』をこんなに早く導入するとは思いませんでした。
米国でリリースが正式に開始された『AI Mode』検索は、現在の『AI Overview』の発展形です。
検索画面の上部にGoogleのAI、『Gemini』からの回答が表示されている今の検索結果から、更に詳しくGeminiからの回答が掲載されるようです。
これは、明らかに従来のオーガニック検索のSEOランキングを今よりも更にユーザーから遠ざけかねない可能性を秘めています。
今までの検索結果も残るようですが、デフォルトで一番左側にAI Modeがある為、ひと手間が必要になります。
このひと手間がどれだけ大きいか、想像に難くないですね…。
実は筆者も、オーガニック検索やスポンサーリンクに飛ぶ前に、AI Overviewの回答で満足してしまうことが増えました。
そうでなくても、株価を見たり、外貨計算してみたり、明日の天気を聞いてみたり、検索画面だけで完結することって、以前に比べ格段に増えてます。
単純に知りたいだけのことは、割と満足しやすくなっているような気がします。
この風潮は加速こそすれ、後退することはおそらくないのかもしれません。
どのような結果になるのか、非常に注目したいところです。
今後のSEOはどうなる?
SEOとして、大事な部分は、有益な発信であり、この点においては、AI検索の時代でも大きな影響はないのではないかと思います。
ただ、従来の検索エンジンに向けた最適化という概念からは少し変わる可能性を感じています。
呼び方は、今のところ『LLMO(大規模言語モデル最適化)』がやや優勢でしょうか。
他に『AIO(AI最適化)』や『GEO(生成エンジン最適化)』、『AISEO(AI検索エンジン最適化)』などの呼び方があるようです。
要は、AIの回答の根拠となるような情報を提供していれば、AI検索で参照されやすくなる、そういう理解で良いと思います。
これって、SEOの基本である、有益な情報、正しい情報の発信と重なる部分があるので、従来のSEOは無駄にはならないのではないかと思われます。
Googleの評価を気にする時代から、様々なAIの評価を気にする時代に移り変わっていくのかもしれません。
そもそもAI検索の未来は?
これも非常に難しいですが、有識者の話などを色々踏まえると、やはり『ChatGPT』、『Gemini』、この二強に絞られると思います。
どちらも4億人くらいのユーザーがいるようですが、いつか決着が着くかもしれません。
総合的に見ると、ここでAI Modeのリリースに踏み切ったGoogleに、かなりの覚悟を感じます。
同時に発表されたGoogleの動画生成『Veo 3』、画像生成『Imagen 4』、そして映画制作用の『Flow』、これが凄そうです。
こちらもどちらの天下となるのか、それとも二大巨頭体制でいくのか、非常に注目したいところですね。